2011.06.10 Friday
ホンマタカシ ニュー・ドキュメンタリーは26日まで。
東京オペラシティ アートギャラリーで6/26まで
行われている、「ホンマタカシ ニュー・ドキュメンタリー」
を見てきました。
以下、東京オペラシティ アートギャラリーHPより
引用ここから++++++++++++++++++++++++++
Tokyo and My Daughter
ホンマ自身が娘の成長を記録した家族アルバムを思わせるタイトルだが、実際は異なる。少女はホンマの子供ではないし、さらに少女の家族が撮った写真(いわゆるファウンド・フォト found photo=見いだされた写真)の複写も混じり込んでいる。こうして見る側の先入観や期待は巧妙にずらされ、やがてはっきりと揺らぎ始める。しかし時代の空気のようなものは揺らぐことなく、明瞭に浮かび上がる。
Widows
イタリアのジェノヴァの東30キロの町ラパッロに住む11人の未亡人、その住まいの中や周辺、さらに彼女たちのアルバムからとられた古いスナップ写真の複写からなるシリーズ。2010年に写真集として発表されたときは婦人たちを一人ずつ順々に紹介していたが、今回の展示ではそれらを自在にシャッフルし、個人における過去と現在というより、ラパッロの町と文化、そこでの記憶という問題を静かに浮かび上がらせている。
re-construction
写真を発表する場として、雑誌や広告を積極的かつ意識的に重視してきたホンマが、それらの写真をみずから再撮影、再編集して本の体裁にまとめた新作。現代社会で写真は様々なメディアにのってはじめて大きな影響力を行使するといえるが、同時に写真は常に様々な文脈にさらされ、そのつど変容を余儀なくされる。そうした状況に対するホンマのいわば自己言及的な関心が見て取れる。
M
各地で撮影を続けてきたファーストフード店の写真をシルクスクリーンにした新作。誰もが知っている共通のロゴのもと無機質な店舗が世界中に拡散している状況は、たとえば郊外風景を撮影するときのホンマの視線と感応しあう。また、複製技術としてのシルクスクリーンは、無限に増殖するファーストフード店のあり方に通じている。
Together: Wildlife Corridors in Los Angeles
ホンマは映像作家のマイク・ミルズとともに、ロサンゼルス近郊の野生動物の生態を調査するプロジェクトを2006年に開始した。ハイウェイの通る荒涼とした風景がつづくが、個々の撮影は、生態観測のためのレンジャーが野生のマウンテンライオンに取り付けたGPS発信器のデータにもとづき、実際にマウンテンライオンが通った場所で行われている。
Trails
《Together》のシリーズと同じく、野生動物への関心が起点となっている。つまりホンマは北海道の知床の地で鹿狩りに随行し、その狩りにまつわる場面を撮影したという。けれども鹿の姿はいっこうに現われない。そもそも、白い雪の上に残るのは、果たして動物の血なのか、それとも絵具か何かなのか? シリーズに加えられたドローイングによっても、かえってその謎は深まるばかりである。
Short Hope (a portrait)
ホンマは写真家・中平卓馬を深く敬愛し、折にふれ訪ね、写真や16ミリフィルム、ヴィデオなどでその姿を間近に撮影してきた。東京会場で初めて公開される本作では、中平がタバコに火をつける様子をとらえた短い映像が反復される。そこには、ささやかな日々の撮影行為を繰り返しながら「世界を全的に捉える」ことに希望をつなごうとする写真家・中平卓馬へのオマージュが崇高に浮かびあがる。
+++++++++++++++++++++++++++引用ここまで
Tokyo and My Daughter展覧会のポスターにもなっていたカテゴリー。娘(実はホンマ氏の本当の娘ではない)の写真が良い!こんなふうに娘の写真残せるのは良いなと思いました。自分は写真が下手すぎるので、子供できたら写真を習うことを本気で考えました。
re-construction昔の作品がたくさんまとめられており、自分が中学生の頃買ったCUTIEの市川実日子さん表紙の写真を見て、懐かしい・・・と思いました。かなり有名な広告写真もたくさん手がけてらっしゃったことを知りました。
Trails
白い雪の上の血痕は結構ショッキングなものでした。こんな写真も撮られるんだ、と驚きました。
Short Hope (a portrait)
調整中で見ることができませんでした。残念。
NHKでやっていた、梅佳代さんと、篠山紀信さんとホンマさんが出演していた番組で、ホンマさんに密着取材しようとするスタッフに対し、「うっとうしい、ついてくるな、これだからテレビは…」みたいなことを発言しているのを見て、こわい人だなという先入観がありました。
子どもの被写体に対しても絶対媚びないスタンスがあり、それを見たあとだったので、被写体と打ち解けたリラックスした雰囲気ではなく、緊張感のある状態でこんな良い写真がとれるのはどうしてだろう、と不思議に感じました。
個人的にはやはりTokyo and My Daughterがわかりやすく、一番良かったです。風景より人物のほうが直感的に良い、と思えました。
6/26までです。
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