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評価:
小島 寛之
NHK出版
(2004-02-29)
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この本は、まえがきを読んでビビッと感じるものがありました。
まえがきで本当に著者が語りかけてきている!という感じがしたのです。
表紙では少し難しそうな印象を受けますが、
中身ではかわいいイラストが入っていたり、
各章に曲の歌詞でその章にぴったりのフレーズが書かれていたり、
(椎名林檎、ROSSO、たま、ジョニミッチェル、フィッシュマンズ、
キングクリムゾンなどこだわりを感じるチョイスだったのがつぼでした)
あとがきで「ヒカルの碁」のエピソードを著者の経験と重ねあわせて
書かれていたり、ということで、比較的若い人でも興味を持ちやすい
内容となっていると思いました。
表紙、装丁がもう少しとっつきやすそうであれば、
いろいろな人が手に取るはずなので、もったいないです。
内容としては、確率の計算方法の基礎から、経済学や金融工学に
どうして確率が使われるかということ、応用編として集団の意思決定など
ページ数としてそんなに多くない中でもぎゅっと中身がつまっています。
証券投資論などを勉強しているのですが、二項定理がなぜ
そのような仕組みになっているのかやっと腑に落ちた気がします。
おすすめです。